ありすはおちていきました。

ふしぎなことにありすはおちゆくごとに
じぶんのはっせいをついたいけんしました。

おちるしゅんかんのありすはへそのおがははおやのたいばんとつながった、
てあしのあるおたまじゃくしがまるまったようなたいじのすがたでした。

そこからきゅうそくなせいちょうをして、きづけばありすはいつものありすのかたちで、
あいもかわらずおちていくばかりでした。

ありすはひとりごとをいいます。

「よかったわ。
あのはやさでせいちょうしてたら、したにつくころにはほねになっていたわ」

うえをみあげればあなのいりぐちはとおくかすんでみえません。

「もしかすればあそこにはまだあかんぼうのわたしが
まるまってるかもしれないのに、おしいわ」

ありすはおちながら、あなのかべにおいてあるびんをひとつ、てにとりました。

じゃむ とかいてあるびんのなかは、くもっていてよくみえません。

ありすはびんをあけました。

すると、びんからでてきたのはじゃむではなく、なんびゃくなんまんかというりょうの
しろいおたまじゃくしでした。

おたまじゃくしはうえにむかって、いっちょくせんにとんでいきました。

いっぴきだけ、ありすのぽけっとにはいりました。







アリスのジャム瓶










2008/04/21